【月夜水の詩】管理人夜子の、清水玲子作品世界全般+『秘密』ファンブログ
2017.06.  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 2017.08.
これは、私の感じた、「秘密」の一面です。
私にとっても、あくまで解釈の1つであり、
唯一絶対では全くありません。

ふと感じた「秘密」の一面。
ネタばれを多々含みます。
ダークです。



  「堕天。」


汚れのない正しく誠実なお前。


その強さがまぶしすぎて。
それに焦(こ)がれて。
そして幸せで苦しくて苦しくて。
憎かった。


お前がうやらましかった。
真っすぐなお前が。
僕の真意を何も知らず、
ただ子犬のように慕ってくるお前。


もし。
お前が僕と同じところまで
堕ちたなら。
お前はどうするのだろう。


僕は怖れていた。
お前も、堕ちることを。
こわくて。こわくて。


けど、道を過つ(あやまつ)こともなく、
変わらない。前を、未来を見ているお前。


お前とは同じ道を歩めない。
同じ世界を共有出来ない。
それを明白に感じて。


僕は知っている。
お前が苦しんでいたことを。
でもお前には大切な守るべき、大切な
家族がいる。もうお前は、
僕がいなくても大丈夫。


おまえが、「家族になりたい。」と言った時、
お前には 何もわかっていないのだと、
思い知らされた。
お前の愛娘が本当の両親を亡くしたのは、
僕のせいなのに。
あの娘も、お前の母親も、
決して僕を許しはしない。
それをお前は見えていないのだと。


お前を見ていたい。
でもこれ以上踏み込んではいけない。
僕の闇にひきずりこませてしまう。
その思いとは裏腹に、
その甘美な毒に僕は酔った。


お前が僕と同じところに
堕ちてきた時、お前は、お前は?
その時、お前は?


相反(あいはん)した思い。


ここには来るな。来てはいけない。


悪魔のささやきがする。それは僕の内なる声。
「もし、お前がここへ堕ちた時。
お前はどうなるのだろう。」と。
「何を見ることになるだろう」と。


愛している。憎んでいる。愛している。





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2017.03.21 (Tue) 08:42
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