【月夜水の詩】管理人夜子の、清水玲子作品世界全般+『秘密』ファンブログ
2017.10.  123456789101112131415161718192021222324252627282930 2017.12.
私にとっての、薪さんのイメージの詩です。




  「触れないで」


あの時から僕の時間は止まったまま。


凍りついた僕の心に触れようとしたお前。
今はその手を突き放す。


どうかお願いどうか、
真実(ほんとう)の僕に気付かないで。
僕の秘密を聞かないで。


誰よりお前にだけは知られたくない、
みにくい僕の心。
僕のおかした罪の数々。


それでも許すと、お前はほほえむかもしれない。
それでもこの秘密、知られたくない。


お前を見ていたい。お前の声を聞きたい。
お前のそばに居たい。
それでもどうか、僕の罪に触れないで。


それでも許すとお前は言うだろう。
お前は僕の本心を知らないから。
何も知らないから。


お前を失いたくないから。どうか気付かないで。


そばに居たい。どれだけお前に救われたか。
お前の声を聞きたい。お前のそばに居たい。


けれどこの底なし沼、
見たら、お前も変わるのだろう。
果てのない闇の底、
罪深い僕の、ゆるされぬ願いを。


お前は真実(ほんとう)の僕の願いを知らないから、
笑ってくれる。
お前は僕のおかした罪の深さを知らないから
ほほえんでくれる。


お前を失いたくないから、どうか気付かないで。
どうかこのまま、
僕の秘密を、僕の罪を知らないでいて。


真実(ほんとう)の僕を知らないでいて。


そばに居て。でも触れないで。




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2016.02.25 (Thu) 09:09
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