【月夜水の詩】管理人夜子の、清水玲子作品世界全般+『秘密』ファンブログ
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『メロディ』10月号『秘密』レビューです。


私が、『秘密』を語るのが苦手なのは、
解釈も受ける感情も、ひとつには絞れないから、
書いたことが唯一の感想と思われるのが、怖いからです。
なので、これも、解釈のひとつでしかありません。

薪さんは、鋭いけど、時にとっても、鈍くて不器用。
不器用なんだけど、いつも鋭いから。周りは誤解しちゃうんだよね。


三好のことがメインなので、三好のことが生理的に嫌いな方は、
読まないほうがいいのかもしれません。


三好のことも。
『秘密2009』の時からそうかな?と思っていたのですが、
薪さん、三好にあえて嫌われるようにしていたのでは?
「つよしくん」なんて自分に笑う三好に、
鈴木のことに縛られ、「真実を知りたかった」けど、
「知った真実に苦悩していた」薪さんは、
いっそ三好は、自分を嫌いになれば、
自分を憎めば楽になるのかも、と、あえて距離をとろうとし、
きつくあたっていたのではないだろうか?

薪さんの部屋にあった、鈴木の写真。
それには、三好が写っていた。

あれは、鈴木には恋人も家族もいて、
そのことを忘れないようにと、いつも、みていたのではないか?と。


はっきりした記憶ではないのですが、
私が『秘密』の「第九シリーズ」を読んで、最初に注目したのは、
鈴木だったのではないかと思っています。

でも。今は、鈴木はそれほど好きになれなくなりました。

薪さんの苦しみの源は、鈴木だから。
どんな理由があっても、いまは、どうでもいい。
薪と鈴木の間にあったもの、
三好と鈴木の間にあったものは、知りたくてたまりませんが、
鈴木個人を人として、前のようには愛せない。


そんな経験をした薪さんは、
いっそ三好は自分を憎んだほうがいい。
自分のためにも、三好のためにも、三好は自分を憎んだらいい。
と思っていたのではないかと思うんです。


薪さんは、三好のことを、幸せになって欲しいと願いつつ、
距離をとろうとしていた。憎まれようとしていた。


『2008』の時は事件が絡んでいました。
被害者加害者に感情移入しすぎる薪は、
捜査モードの薪は、事件に引きずられていたのかもしれません。


優しくなりたくても、それができなくてつらくあたってしまったり。
傷つけたくなくても、そう誓っていても、傷つけてしまったり。


そんな時、エレベーターで、三好と会った。
(『秘密2009 特別編 一期一会』)
あえて、三好にきつく言う薪さん。

「説明も聞いてくれないの?」
「私が不誠実だというの?」

泣いて。でも、気持ちを抑えていた三好。

その三好が必死に抑えようとした気持ちは、
伝わったのだろうか。


薪さんは思ったのではないだろうか?
「方法を間違えていた」と。
三好に幸せになって欲しい。
青木を鈴木のようにしてはいけない。

三好を憎んでなかったから、彼の涙は、きれいだったのだろうか?


だから、三好が幸せになれたなら。
青木にこのまま何もなく幸せにいられたら。
そう思って、ふたりに気を配る。(『秘密2009』)


めったに参加しない飲み会にも、「雪子さんを大切に・・・」
その一言を言うために、来たのだと思う。
その薪の目には、曇りはない。


薪さんの望みは、過去の過ちを繰り返さないことであって、
青木に愛されることではない、と薪さんは思っているのかもしれない。
むしろ、青木に愛されるのを、恐れているかもしれない。

青木をただ見ていたい。見ているだけでいい。
青木を鈴木のように失いたくない。
矛盾した思いを、今も抱えて。






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2009.08.31 (Mon) 07:52
COMMENT
同感です
初コメ、させていただきます。
夜子さまには以前、うちに来ていただいて、励ましのお言葉を掛けていただいたのですが、あまりにも雲の上の方で、何度もこちらに伺いつつも、コメントを残すことができませんでした。小心者のわたしをお許しください。m(__)m

しかし、この記事に対して、どうしても賛同の意を示したくなりまして。
今回の夜子さまのレビューで、『薪さんは三好にわざと嫌われようとした』という点で、初めて自分と同じ意見の方を見つけて、嬉しくなったのです。

実はわたしも、5巻の薪さんの行動には首を傾げておりました。
どうして雪子さんに対して、ああいう行動が取れたのだろう、と・・・・・薪さんは、雪子さんに対して、罪悪感を持ってはいなかったの?と、意外だったので。(もちろん、持つ必要はないし、周りの誰もがそれをおかしいとは思わないのですが、薪さん自身、自分を許せない、と思っているとばかり・・・・・わたしの勝手な思い込みですね、すいません)

で、あの行動は、もしかしたら、わざと?
雪子さんの気持ちに気付いていて、わざと嫌われようと、そして雪子さんに対する償いの意もあって、自分の恋心を殺しても青木くんとの幸せを望んで、あんな行動をとった、と自分の中で整理していたものですから。
あの行動は・・・・雪子さんには憎悪を、青木くんには反感を買いますよね。それがわからないような愚かなひとではないので・・・・・じゃあ、わざと?と。

初コメなのに、語ってしまって、すいません(><)失礼を申し上げました。

これからも、夜子さまの記事を楽しみにしております。
続きのレビューもお待ちしております。
ありがとうございました。


FROM しづ 2009.08.31. (Mon) 10:48 URL [EDIT]
しづさんへ。
しづさん、こんばんは。初コメありがとうございます。
しづさんのブログも、お気に入りの『秘密』ブログリストに、
もちろん入っていて、(旧ブログ名でですが)
毎日のようにお気に入りを目にして、噂もかねがね聞いていて、
すごくすごく気になっていて、でも更新数がとてもとても早くて、
私は読むのがとても遅く時間もかかるので、
毎度、「どこから読もう・・・・。」と呆然と悩んでいました。
裏話の場所を見つけて読んで(邪道ですいません)、
やっぱり岡部さんから読んで、すごくおもしろいので、
これから通いますね★
誤解ですよ。ほんとはさみしがり屋で、
さみしいさみしいとつぶやいています。

薪さんが、三好を憎んでいたとして、
それを三好が気付くように素直に感情を出す人じゃないと思うんですよね。

あれだけ被害者と遺族に敏感な薪さんが、
あれだけ鈴木のことで自分を責めている薪さんが、
あの薪さんの性格で、三好に罪悪感を持たないわけがないと私は思います。

もしかしたら、過去にもいろいろないきさつがあって、
三好の思いに気付いていたかはわからないけれど、
それはきっと好意だったろうし、笑顔だったろうし。
憎まれたほうが三好のため、自分のため、と思っていた気がするのです。

同じ意見の方がいて、すごくうれしいです。
少数派だろうということは、わかっていたから。
共感していただけて、うれしいです。

実は、まだ次は何を書くか、決めてはいないのですが、
もっと自分を解放しよう。書きたいことを書こうと思っています。
コメありがとうございました★ うれしかったですよ!

FROM 夜子 2009.08.31. (Mon) 20:44 URL [EDIT]
私はこう思いました
5巻の三好先生が薪さんに発したセリフ
「だけどあなたが誰より大切に思う人はいつもあなたより私を見るのよ」
というので、薪さんは同性愛者なんじゃないかと。
でも三好先生は薪さんのことがずっと好きだったんじゃないかと思いました。
じゃないとあのシーンで薪さんが顔色を変えた意味が分からなくなると思うんです。
「俺はあんたにすまないと思ってこうしてるのに」という視点だと、薪さんはあそこで感情的になるよりもっと他の態度を取った気がするので。

私は単行本でしか読んでないので考えが浅かったらスミマセン
FROM 通りすがり 2009.11.11. (Wed) 02:24 URL [EDIT]
訂正:私はこう思いました
5巻の三好先生が薪さんに発したセリフ
「だけどあなたが誰より大切に思う人はいつもあなたより私を見るのよ」
というので、薪さんは同性愛者なんじゃないかと。
じゃないとあのシーンで薪さんが顔色を変えた意味が分からなくなると思うんです。
「俺はあんたにすまないと思ってこうしてるのに」という視点だと、薪さんはあそこで感情的になるよりもっと他の態度を取った気がするので。

そして何となくですが三好先生は薪さんのことがずっと好きだったんじゃないかと思いました。

私は単行本でしか読んでないので考えが浅かったらスミマセン

↑の書き方が正解です。
FROM 通りすがり 2009.11.11. (Wed) 02:29 URL [EDIT]
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