【月夜水の詩】管理人夜子の、清水玲子作品世界全般+『秘密』ファンブログ
2017.08.  123456789101112131415161718192021222324252627282930 2017.10.
『ララ』『花とゆめ』の白泉社が10年程前に新しく創刊した、
『メロディ』(現在は隔月刊で偶数月28日に発売)
に連載されている、近未来SF捜査物。
『メロディ』は、ターゲット層を大人の女性に絞った少女漫画雑誌である。
元『ララ』『花とゆめ』のベテラン、
もしくはそれらとかけもちの作家が多い雑誌です。
個性的でクセの強い作家さんばかりで、はまる人ははまると思う。


人の死後、その脳に残された映像記憶を元に、
「科学警察研究所法医第九研究室」=通称「第九」のメンバーたちが、
ふつうの捜査では情報をえることの出来ない、
その人の過去の全ての視覚情報をMRIで見ることによって、捜査する。
その再現は、「生前の5年前」までが現在の技術の限界。

MRI捜査によって、生前その人が見た全ての情報を
制限なく見てしまうので、倫理的にも問題があると、
世間からバッシングもされるし、
捜査員たちも、故人のプライバシーを制限なく全て見てしまうこと、
そしてその秘密を暴くことに苦悩する。


MRIの画像には音声を含まれないため、声などは、
読唇術でおぎなう。
マンガの、「音」はなく「絵」で見せる、という魅力を、
最大限に活用し、
また、本編でも、セリフより絵で見せる、
そういう力のある、作風である。


また、キャラクターの魅力、人間ドラマの描き方、
清水玲子独特の残酷でリアルな世界観が、すごく魅力的である。


SFが好き、変わったマンガを読んでみたい、
甘々な少女漫画に飽きた、人間ドラマが見たい、
美しい中性的男性の苦悩を見たい、
そんな方は、1巻ごとに事件の違うシリーズ物なので、
手にしてみてはいかがだろうか。
妥協を許さないテーマ。
作者自体が考え抜く、MRIの限界と問題性とその可能性。
読む人ごとに、感じることが変わってくる。
人の罪、それを許されたいという思いと、許されざる罪。
人のやさしさと醜さとおろかさと愛しさ。

少女漫画というより、上質の映画のような、
最高級の少女漫画を読んでみませんか?


各コミックスの内容は、
管理人のサイト【月夜水の詩】に掲載しています。

【月夜水の詩:表紙紹介: 『秘密―トップ・シークレット―』】
コミックス表紙画像と、簡単な収録作の作品紹介とかを、
公開しています。
他にもデータベースや参加コーナー等、いろいろあります。
あわせて読んでいただけると、うれしいです。

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2008.08.10 (Sun) 15:28
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